人口・世帯
船橋市の出生率、かつては千葉県平均を上回っていたのに、近年は下回るように
2026-10-02
出生率と高齢化率の記事では、船橋市の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数の推計値)が、直近(令和2年)の1時点で千葉県・全国平均と比べてやや低いことを紹介しました。この記事では、平成19年から令和2年までの14年間、船橋市・千葉県・全国の関係がどう変化してきたかを詳しく見てみます。
平成19〜28年は千葉県平均を上回る年がほとんどだった
| 年 | 船橋市 | 千葉県 | 全国 | 船橋-千葉県 |
|---|---|---|---|---|
| 平成19年 | 1.28 | 1.25 | 1.34 | +0.03 |
| 平成23年 | 1.38 | 1.31 | 1.39 | +0.07 |
| 平成25年 | 1.39 | 1.33 | 1.43 | +0.06 |
| 平成27年 | 1.39 | 1.38 | 1.45 | +0.01 |
| 平成28年 | 1.37 | 1.35 | 1.44 | +0.02 |
| 平成29年 | 1.32 | 1.34 | 1.43 | -0.02 |
| 平成30年 | 1.34 | 1.34 | 1.42 | 0.00 |
| 令和元年 | 1.25 | 1.28 | 1.36 | -0.03 |
| 令和2年 | 1.26 | 1.27 | 1.33 | -0.01 |
14年間のうち、船橋市が千葉県平均を上回っていたのは10年(平成19〜28年)です。ところが平成29年以降は逆転し、直近4年(平成29年・30年・令和元年・令和2年)のうち3年で千葉県平均を下回っています(平成30年は同値)。船橋市の出生率自体は平成25年・27年の1.39がピークで、その後はおおむね低下傾向にある一方、千葉県平均は平成27年の1.38まで上昇した後、緩やかに低下しており、両者の低下のタイミング・ペースの違いが、この逆転を生んでいます。
全国平均は14年間、一度も上回ったことがない
一方、全国平均との比較では状況が異なります。船橋市の出生率は、この14年間一度も全国平均を上回ったことがありません。差は平成19年の-0.06から、直近の令和2年には-0.07と、ほぼ同水準で推移しています(最も差が開いたのは平成29年・令和元年の-0.11)。つまり「全国平均より低い」という関係はこの14年間ずっと変わっていない一方、「千葉県平均より高いか低いか」は近年になって逆転した、という2つの異なる動きが同時に起きています。
どう読み解くか
船橋市は都市部への人口流入が続くまち(人口増加数の近隣市比較記事参照)であり、一般に大都市近郊ほど出生率が低くなりやすいという、全国的な傾向とおおむね整合的です。千葉県平均との逆転についても、県内の他市町村の出生率の動き次第で変わりうるため、船橋市固有の要因なのか、県全体の構造変化の一部なのかは、このデータだけでは切り分けられません。
この記事の限界について
本記事のデータは船橋市オープンデータカタログ「出生統計:合計特殊出生率の年次推移」(厚生労働省人口動態調査にもとづく)によるもので、公表されている最新値は令和2年です。令和3年以降の最新の動向は、このデータには含まれていません。出生率低下の要因(住宅費・保育環境・就業状況など)についての分析は含まれておらず、年ごとの差分は筆者が計算したものです。
出典
- 船橋市オープンデータカタログ「出生統計:合計特殊出生率の年次推移」(作成:保健総務課):BODIK
- 千葉県・全国との差(ポイント)は、上記データをもとに筆者が計算したものです。