← 解説記事一覧へ

地域・コミュニティ

船橋市のバス、走る距離は減ったのに1台あたりの乗客は増えている

2026-09-28

船橋市のバス、走る距離は減ったのに1台あたりの乗客は増えている

バス乗車人員ダッシュボードのデータには、乗車人員のほかに、運行台数や走行キロ数、低床スロープ付車両の台数なども含まれています。この記事では、これまであまり取り上げてこなかった「走行キロ数」と「運行台数」に注目して、市内バスの運行がこの5年間でどう変わったかを見てみます。数値は、乗車人員などが公表されている事業者(京成バス、船橋新京成バス、ちばレインボーバス、京成トランジットバス、京成バスシステム)を合計したものです。

5年間の変化:走行距離は減り、乗客は増えた

年度運行台数走行キロ数(年間)1日平均乗車人員1台あたり乗車人員
令和2年度242台7,009,446km55,662人230人
令和3年度248台7,076,221km52,281人211人
令和4年度245台6,648,093km58,707人240人
令和5年度235台6,337,856km57,699人246人
令和6年度229台6,147,960km57,522人251人

令和2年度から令和6年度にかけて、年間走行キロ数は-12.3%、運行台数は242台から229台へと-5.4%減少しました。それにもかかわらず、1日平均乗車人員は55,662人から57,522人へと+3.3%増えています。この結果、運行1台あたりの1日平均乗車人員は230人から251人へと+9.2%上昇しました。

「効率化」の裏側:運転士不足の影響も

バスの走行距離や台数が減った背景には、全国的に課題となっている運転士不足を受けたダイヤの見直しや減便が影響している可能性があります。統計から原因までは断定できませんが、少なくとも「運行の量」が縮小する中で、利用者数が維持・増加していることは、1台あたりの混み具合が高まっていることを意味します。

事業者ごとの違い

令和6年度の1台あたり1日平均乗車人員を事業者別に見ると、次のとおりでした。

  • 京成バス:325人(乗車人員19,817人/61台)
  • 船橋新京成バス:279人(31,802人/114台)
  • ちばレインボーバス:148人(2,951人/20台)
  • 京成トランジットバス:102人(1,122人/11台)
  • 京成バスシステム:80人(1,830人/23台)

市内最大の船橋新京成バスは、乗車人員そのものは令和2年度から-10.0%と減少しましたが、走行キロ数が-16.9%とそれ以上に減っており、京成バスは乗車人員+25.2%に対して走行キロ数-5.7%でした。

低床スロープ付車両の割合

バリアフリーの観点では、運行台数のうち低床スロープ付車両の割合は、令和2・3年度の100%から、令和6年度は98.3%(229台中225台)となっています。ほぼ全車両が対応している水準ですが、京成バスとちばレインボーバスに、非対応の車両がわずかに残っています。

この記事の限界について

本記事は船橋市統計書「I 都市基盤」(資料:道路計画課)の市内バス運輸状況をもとにしています。乗車人員が非公表の事業者(平和交通・鎌ヶ谷観光バス)は合計から除いています。また、事業者によっては路線の移管や新規参入で数値が大きく変わっている場合があり(たとえば京成トランジットバスは走行キロ数・乗車人員とも大幅に増加)、事業者別の増減を単純に比較することはできません。詳しくはバス乗車人員ダッシュボード、バスの解説記事でご確認ください。

次にできること

この記事で紹介した数字は、実際のダッシュボードでもっと詳しく、最新の状態で確認できます。