← 解説記事一覧へ

地域・コミュニティ

コロナ後の船橋市の駅利用、戻ったのは「定期」より「定期外」だった

2026-09-28

コロナ後の船橋市の駅利用、戻ったのは「定期」より「定期外」だった

鉄道駅別乗車人員ダッシュボードのデータには、乗車人員の総数のほか「定期」と「定期外」の内訳が含まれています。この記事では、市内35の駅×事業者を合計して、令和2年度から令和6年度までの5年間に、定期と定期外がそれぞれどれだけ変化したかを見てみます。「定期外」とは、定期券を使わない利用(切符・ICカードでの都度利用など)のことで、買い物やレジャー、不定期な通勤などが含まれます。

5年間の合計:総数は+24.7%、内訳の伸びには大きな差

市内の駅の1日平均乗車人員(35の駅×事業者の単純合計)は、次のように推移しました。

年度総数定期定期外定期の割合
令和2年度733,185人500,430人232,755人68.3%
令和3年度771,176人502,452人268,724人65.2%
令和4年度844,140人535,437人308,703人63.4%
令和5年度887,178人556,704人330,474人62.7%
令和6年度914,257人571,353人342,904人62.5%

令和2年度から6年度にかけて、総数は+24.7%、そのうち定期は+14.2%(500,430人→571,353人)、定期外は+47.3%(232,755人→342,904人)でした。定期外の伸びは定期のおよそ3倍にあたり、その結果、乗車人員に占める定期の割合は68.3%から62.5%へと5.8ポイント低下しています。なお、この数字は駅・事業者ごとの乗車人員の合計であり、乗り換える人は複数の駅で数えられる点にご注意ください。

令和2年度は「底」だった点に注意

比較の起点である令和2年度は、新型コロナウイルスの影響で外出や移動が大きく減った時期にあたります。そのため、伸び率は「コロナ禍で落ち込んだ水準からの回復」という側面を強く含みます。とくに定期外は、外出自粛の影響を受けやすい買い物・レジャー・出張などの利用が多いため、回復の幅が大きく出やすいと考えられます。一方で、定期の伸びが小さい背景には、在宅勤務の定着など通勤・通学のスタイルの変化も考えられますが、この統計だけで原因を断定することはできません。

定期外の利用が多い駅

令和6年度の定期外の1日平均乗車人員が多かったのは、次の駅です。

  • 西船橋駅(JR東日本):54,308人
  • 船橋駅(JR東日本):49,259人
  • 西船橋駅(東京メトロ):46,366人
  • 津田沼駅(JR東日本):28,335人
  • 船橋駅(東武鉄道):20,198人
  • 京成船橋駅(京成電鉄):19,929人

市内の主要駅は、ターミナルとしての乗換・商業機能が強く、定期外の利用も多く集まっていることがわかります。

定期外の伸びが特に大きかった駅

定期外の乗車人員が令和6年度に1,000人以上あった駅のうち、5年間の伸び率が大きかったのは次の駅です。

  • 東中山駅(京成電鉄):+70.2%(1,024人→1,743人)
  • 船橋日大前駅(東葉高速鉄道):+68.6%(1,821人→3,070人)
  • 西船橋駅(東葉高速鉄道):+66.7%(10,286人→17,151人)
  • 西船橋駅(東京メトロ):+57.5%(29,431人→46,366人)

一方、定期の伸びが比較的小さかったのは、津田沼駅(JR東日本)+7.9%、下総中山駅(JR東日本)+8.1%、新船橋駅(東武鉄道)+9.4%などでした。

この記事の限界について

本記事は船橋市統計書「I 都市基盤」(資料:道路計画課)の1日平均乗車人員をもとにしています。乗換人員は含まれない可能性があり、実際に駅を出入りする人数とは一致しないことがあります。また、令和2年度が特殊な年であるため、5年間の伸び率は「コロナ前と比べてどうか」を示すものではありません。総数・定期・定期外の駅別の推移は鉄道駅別乗車人員ダッシュボードで、駅ごとの定期券利用率は定期券利用率ランキングの記事でご確認いただけます。

次にできること

この記事で紹介した数字は、実際のダッシュボードでもっと詳しく、最新の状態で確認できます。