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行政・財政

船橋市の生活保護率、千葉県との差はこの11年でおよそ半分に縮まった

2026-09-29

船橋市の生活保護率、千葉県との差はこの11年でおよそ半分に縮まった

生活保護の状況を都道府県・全国と比べるとき、被保護世帯数や人員の絶対数のままでは、人口規模の異なる自治体同士を比べられません。そこで使われるのが「保護率」(人口1,000人あたりの被保護人員、単位は‰=パーミル)という指標です。この記事では、生活保護ダッシュボードのデータをもとに、船橋市の保護率を千葉県・全国と11年間にわたって比較します。

船橋市はほぼ横ばい、千葉県は上昇、全国は低下

平成26年度から令和6年度までの11年間で、それぞれの保護率は次のように変化しました。

  • 船橋市:14.23‰ → 14.34‰(+0.11ポイント、ほぼ横ばい)
  • 千葉県:11.80‰ → 13.02‰(+1.22ポイント、上昇)
  • 全国:17.10‰ → 16.20‰(-0.90ポイント、低下)

3つの中で、船橋市が最も変化の小さい11年間だったことになります。千葉県は右肩上がりで船橋市に近づき、全国は右肩下がりで船橋市に近づいており、結果として船橋市は「変わらない基準点」のような位置にあります。

千葉県との差は2.43ポイントから1.32ポイントへ、全国との差は2.87ポイントから1.86ポイントへ

船橋市の保護率は、11年間を通じて千葉県より高く、全国よりは低い、という順序自体は変わっていません。ただし、その差は縮まっています。

  • 船橋市と千葉県の差:2.43ポイント(平成26年度)→ 1.32ポイント(令和6年度)。11年でおよそ半分に縮小。
  • 船橋市と全国の差:-2.87ポイント(平成26年度)→ -1.86ポイント(令和6年度)。差は縮まったものの、依然として全国平均より1.86ポイント低い状態。

つまり船橋市は、全国と比べれば保護率が低い方に位置しつつ、千葉県内では相対的に高い方に位置する、という2つの見方が同時に成り立ちます。

世帯数は13.9%増えたが、平均世帯人員は縮小

同じ11年間で、船橋市の被保護世帯数は6,617世帯から7,537世帯へ13.9%増え、被保護人員は8,809人から9,297人へ5.5%増えました。世帯数の伸び(13.9%)が人員の伸び(5.5%)を上回っているため、1世帯あたりの平均人員は1.33人から1.23人へと縮小しています。これは、別の記事で紹介した「単身世帯の増加」と同じ傾向を、平均値の面からも裏付けるものです。なお、船橋市全体の人口も同じ期間に4.8%増えているため、保護率がほぼ横ばいであることは、人口増加のペースと被保護人員の増加ペースが近かったことを意味します。

この記事の限界について

保護率の差が縮まっている背景(船橋市の雇用・住宅事情、千葉県内の他市の状況、全国的な制度運用の変化など)は、このデータだけでは特定できません。保護率の高低は、地域の福祉が手厚いか薄いかを直接示す指標ではなく、人口構成(高齢化率など)や地域経済の状況など、さまざまな要因を反映した結果です。単純な比較で「船橋市は安心/不安」といった評価を下すことは適切ではありません。世帯人員別の内訳は被保護世帯データの記事、相談から開始・廃止までの流れは生活保護の流れの記事でご確認いただけます。

出典

  • 船橋市オープンデータ「(生活保護)被保護世帯、人員及び保護率の推移」(作成:生活支援課):BODIK
  • 保護率の差(ポイント)は、上記データをもとに筆者が計算したものです。

次にできること

この記事で紹介した数字は、実際のダッシュボードでもっと詳しく、最新の状態で確認できます。